エリーゼのために

音楽解説

L.v.ベートーヴェン エリーゼのために アナリーゼ(楽音分析)

L.v.ベートーヴェン エリーゼのために ベートーヴェンの作品の中でも有名な一曲です。 曲の難易度も比較的低く、馴染みやすい旋律のため、コンサートでも演奏される機会が非常に多い作品です。 この作品の最大の謎として「エリーゼって誰?」という疑問が浮かびます。 しかし、この曲はベートーヴェンの死後に発見されており、謎のままとなっています。 しかし、2つの説があります。 一つ目は、ベートーヴェンと親交の深かったテレーゼ・マルファッティのことを指しており、 ベートーヴェンの字が雑であったため、テレーゼをエリーゼと読み間違えてしまったのでは?という説です。 この曲の譜面も、彼女の遺品の中から発見されたので一番有力な説です。 もう一つは、ソプラノ歌手のエリザベート・レッケルです。 彼女の兄はベートーヴェンの歌劇に出演しており、その関係でベートーヴェンは彼女に恋心を抱いていたと言われています。 エリザベートは作曲家のフンメルと1810年4月に婚約します。 「エリーゼのために」が作曲されたのは1810年4月27日だったので、彼女へのお別れの作品だったという説です。 真実は迷宮入りですが、こうした背景を知っておくと、ベートーヴェンが短い曲の中に、喜びや悲しみなど、いろいろな思いを込めて作ったことが伝わってきますね。