音楽解説

F.J.ハイドン 交響曲 第94番 ト長調  驚愕 アナリーゼ(楽音分析)

ハイドンが生涯の大半仕えてきたエステルハージ侯の死去に伴って、候家を去ることになってから、経験したロンドン旅行の1回目の滞在期間中にあたる、1791年に作曲した作品です。 この楽曲に付与されている『驚愕』という愛称は、第2楽章冒頭の主題が最弱音にて2度繰り返し演奏された後に ティンパニを伴った全奏者で不意打ちを食らわせるが如くに、強く演奏するところから名付けられたものです。 作曲者自身が命名したのでは無く、初演から間もなくして初演地の地元・ロンドンで発行された新聞紙上に掲載されたことで有名になりました。 こうした作曲の仕方を採った背景として、ハイドン自身が1度目のロンドン滞在中に目の当たりにした聴衆のマナーの悪さが原因でした。 当時、聴衆の中に居眠りをする者が少なからず存在していました。 このことに癪に障る思いを抱いていたハイドンは、持ち前のユーモアさなどを活かし、 この楽曲を使って聴衆をたたき起こそうと行動を起こしました。 実際の演奏の場では、第2楽章の強奏箇所のところでハイドンはティンパニ奏者に対し力一杯叩くよう指示しました。 ハイドンの狙い通りに聴衆がビックリして飛び上がったという話も有名です。
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アントニン・ドヴォルザーク ユモレスク 第7番 アナリーゼ(楽音分析)

この作品は『8つのユモレスク』の一つです。 『8つのユモレスク』 作品101は、アントニン・ドヴォルザークが1894年の夏に作曲したユモレスク集です。 中でもこの変ト長調 第7曲は、最も有名なピアノ曲の一つに数えられています。 ユモレスクとは軽やかな気分の小曲という意味です。 1894年、ドヴォルザークは家族とボヘミアで夏休みを過ごしました。 この休暇中に、蒐集した素材を用いてピアノのための小品集の作曲に着手し、7月19日にロ長調の小品をスケッチしました。 間もなく、出版を目論んでこの曲集の完成に取り掛かり、1894年8月27日に譜面が出来上がりました。 草案の段階では『新スコットランド舞曲』と呼んでいましたが「ユモレスク」と改められ、楽譜が出版されました。 全部で8曲のなかの第7番が、名ヴァイオリニスト・クライスラーによって、ピアノ伴奏を伴うヴァイオリン独奏に編曲されたことなどもあり、最も有名です。 リラックスした感じで始まる主部の部分と、ボヘミアの哀愁を感じさせる中間部の旋律の対比もすばらしく、 「ドヴォルザークのユモレスク」として単独で演奏されることも多く、クラシックのジャンルも超えて、 広く親しまれている名曲となっています。
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フランツ・リスト ラ・カンパネラ アナリーゼ(楽音分析)

カンパネラはイタリア語で「鐘」という意味があります。 この曲は親しみやすい旋律と華やかなピアノの技巧から、ピアノ曲で有名です。 特に楽譜の見た目に特徴があります。 異常ともいえるほどダイナミックな見た目をしていて、もちろん演奏には非常に高い技術が要求されます。 リストは1811年にハンガリーで生まれ、ウィーン、パリで学び、ヨーロッパ各地で演奏旅行をしながら、拠点をスイス、ヴァイマール、ローマと移していった、国際色豊かな人でした。 10歳のときに練習曲集で有名なツェルニーに学び、12歳のときにはベートーヴェンが演奏会に来るなど、幼少期から才能を発揮し、高い名声を得ていました。 20歳のとき、パガニーニの演奏会を聴き、「僕はピアノのパガニーニになる!」と叫んだという逸話があります。 パガニーニは当時のスター的なバイオリニストで、悪魔に魂を売り渡したと言われるほどの技巧を持ち、逸話は枚挙にいとまがありません。 作曲家としても非常に優れていて、特に親しみやすい旋律は、後世の作曲家たちに多くのインスピレーションを与えています。 リストもパガニーニの影響を強く受けた作曲家の一人で、パガニーニの曲を何度もピアノ独奏用に編曲しています。 そのうちの一つが有名なこの「ラ・カンパネラ」です。 原曲は「バイオリン協奏曲第2番 3楽章」、通称「鐘のロンド」です。
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高額カード相場表(令和4年8月時点)ゼロから始まるRO生活

皆さんごきげんよう。   毎月恒例高額カードの相場表を作成しました。   相場表で「ここを変えて欲しい」といった要望があれば、お問い合わせページやコメントから意見をしてくださると改善できます。気軽に意見をもらえると助かります。   検索方法...
雑記

ブログのPV数推移(令和4年7月作業内容)

皆さんごきげんよう。   今月もブログのPV数推移について記録していこうと思います。   PV数:17631 作成記事数:16記事   今月は先月と同じくらいのPV数でした。   先月から始めた音楽解説の記事を短期間で投稿するようにしていま...
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E.サティ ジムノペディ 第1番 アナリーゼ(楽音分析)

サティのジムノペディは第1番から第3番まであり、有名なのはこの第一番です。3/4拍子のゆったりとしたテンポ、装飾を排した簡素な曲調、独特の愁いを帯びた旋律が特徴です。 サティの代表的な作品として、タイトルとともに知られるようになった『ジムノペディ』という名称は、 全裸で大勢の青少年が、古代ギリシアのアポロンやバッカスなどの神々をたたえる祭典をモチーフにして作った造語です。 サティはこの祭りの様子を描いた古代の壺を見て曲想を得たといわれています。 ゆったりとした音楽からはモチーフの祭典が全然想像がつかないのは私だけでしょうか。
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F.F.ショパン エチュード 作品10-1 ハ長調 アナリーゼ(楽音分析)

この曲は1830年11月に作曲されました。 幅広い音域でのアルペジオ(分散和音)の習得を目的としており、難易度が非常に高い作品です。 ショパンのエチュード(練習曲)は、「1番から順番に弾いてはいけない」と言われています。 それは、この曲の難易度が非常に高いのが理由です。 この作品では、ピアノの4オクターブを越える音域を、端から端へと右手の分散和音が駆け抜けます。 演奏の際には、右手の拡張と伸縮が課題となるのと同時に、右手上腕の柔軟性が求められます。 加えて、低音域から高音域、またその逆へと進行する分散和音を無理なく演奏できるようになるためには、 上半身の安定を意識する必要がある作品です。 練習曲とは思えない難易度ですが、曲も練習曲とは思えないほどの美しいメロディを奏でることで有名な作品です。
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F.F.ショパン エチュード 作品25-11 木枯らし アナリーゼ(楽音分析)

この冒頭の4小節は作曲当初には存在しなかったが、後に友人の提案によって追加されています。 ショパンのエチュード(練習曲)集の一つです。 右手が旋律音の間を急速に上下するパッセージワークのための練習曲です。 右手は一部を除いてひたすらパッセージワークを奏で、左手が序奏の旋律を担当します。 右手が幅広い音域を行ったり来たりするため、腕だけでなく、上半身全体のスムーズな体重移動が要求される高難易度の作品です。 練習曲として、速くて細かいパッセージで右手が鍛えられるようになっていますが、 その動きがあたかも厳しい冬の木枯らしに乱舞する、落ち葉のようすを描写していることから、 この題名は広く知れ渡っています。
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フランク・ミルズ 愛のオルゴール アナリーゼ(楽音分析)

この曲はカナダのピアニストフランク・ミルズの最初のアルバム『詩人と私』に収められたピアノの曲です。 1978年にラジオ向けのプロモーションのためにシングル・カットしたところ、 ヨーロッパ、アジアで人気を呼び、北米で大ヒットしました。 日本では、独自の歌詞をつけたリメイク曲「潮騒のメロディー」としても知られています。 インストゥルメンタル曲でありながら印象的で覚えやすいメロディを持ち、 多くのアーティストにカバーされており、各種BGMなどでも多用されています。
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今のラグナロクオンラインってどうなってるの? 2022年 復帰者向け ゼロから始まるRO生活

この記事はラグナロクオンラインの復帰者向けに作っています。 この記事を読むと ・いまのラグナロクオンラインってどうなっているの? ・ラグナロクオンラインの簡単な経緯 ・復帰して今から楽しむにどうすればいいの? ・初心者向けの金策 といった疑問を解決できます。