この記事は
・株式の強みが知りたい?
・申告分離課税ってなんなの?
・株の確定申告って結局どうすればいいの?
という疑問を持っている方に向けて解説しています。
今日は申告分離課税のメリットとデメリットについて解説するわ。
前回の話の続きね
そうね、前回は総合課税のメリットについて詳しく話したけど、今回は申告分離課税について詳しく話すわ。申告分離課税を使うのにも多くのメリットがあるから押さえておいて欲しいわ。
なるほど、それぞれのメリットをしっかり理解したいわ
それじゃあ解説していくわね
申告分離課税とは
申告分離課税とは、株式ので得た利益を、他の所得と分離して税額を計算して、確定申告によって納税する課税方式です。
申告分離課税でかかる税金は譲渡益や配当金などの利益に対して、20.135%課税されます。
申告分離課税のメリット
それでは申告分離課税方式での確定申告することのメリットについて解説します。
所得が高いほど節税になる
先ほど説明したように申告分離課税方式にかかる税金は約20%です。
この税率はどれだけ所得が増えても変わることはありません。
株式を他の所得と合算して計算する方法の総合課税の表を見てみましょう。
これを見ると所得が695万円を超えると総合課税の税負担額が申告分離課税よりも大きくなります。
この課税率20%という数字は所得税と比較するとお金持ちにとっては非常に有利な税率であることが分かります。
所得税の課税率を表で見てみましょう。
上の表を見ると、所得が900万円を超えると税率が33%、4000万円を超えると税率が45%と稼げば稼ぐほど税金を取られます。
所得が4000万円を超えると約半分を税金で持っていかれるのに対し、株式は20%の為株式を使って儲けることがいかに有利か分かります。これは株式の大きな強みです。
損益通算できる
株式で損をしてしまった場合、申告分離課税で確定申告することで、3年間の間に得た利益と損失を埋め合わせることができます。
例えば、株の取引で100万円の損失が出たとしましょう。
この時申告分離課税で確定申告をします。
次の年に30万円の利益が出ます。
通常だと利益である30万円に対し税金がかかるのですが、申告分離課税で確定申告をすることによって、損失額と利益が合算され税金がかからなくなります。
これは3年間有効です。2年目に50万円の利益が発生、3年目に10万円の利益が発生となっても税金がかかりません。
このように、損失額までの利益に対して課税されなくなります。
注意点
損益通算するためには、毎年申告分離課税で確定申告をする必要があります。
また、総合課税で申告した場合は損益通算できません。
申告分離課税のデメリット
NISAでは損益通算できない
NISAは株式で得た利益に対して税金がかからなくなる有利な制度ですが、今回の申告方法とは相性が悪いです。
NISA枠で損失が出ても損失額を申告することができないので注意しましょう。
参考
所得が低い場合払う税金が総合課税より増える
総合課税方法は所得が低いほど税率が有利なるため、所得が低い場合は申告分離課税の方が支払う税金が増えます。
自分の所得をしっかり把握してどちらで確定申告する方がいいか選びましょう。
まとめ
申告分離課税には
・所得が高いほど節税になる
・損益通算できる
という大きなメリットがあります。所得が増えるほど有利になる申告方法です。
逆にデメリットには
・NISAでは損益通算できない
・所得が低い場合払う税金が総合課税より増える
という2点があります。申告分離課税、総合課税それぞれにメリットがあります。
確定申告の場合どちらかを選択することになるので、有利な方を選びましょう。
それぞれの申告方法を理解しておくことで、節税することができます。
言葉も難しいし、制度ややこしいわね
頭がこんがらがりそうだわ
それぞれの特徴をまとめて表にしたから困ったら、これをみて思い出して欲しいわ
確定申告 |
・税率は所得に応じて7%~45%まで変化する |
確定申告 |
・税率は約20% ・配当控除が受けられない ・損益通算ができる |
参考にするわ
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