楽音分析

音楽解説

J.S.バッハ 主よ人の望みの喜びよ アナリーゼ(楽音分析)

この曲はカンタータ 第147番『心と口と行いと生活で』の音楽の一部です。カンタータとはプロテスタントの教会で歌われる音楽です。 バッハは教会で、ミサのために沢山のカンタータを作曲していました。 このカンタータ 第147番は2部構成で全10曲から成っており、1723年に聖母マリアの祝日のために作曲されました。 この曲は単独で演奏されることが多く、オルガンをはじめピアノや吹奏楽などにも編曲され親しまれています。 現在では、結婚式やクリスマス、 イースター(イエス・キリストの復活祭)など、キリスト教の祝祭の季節に演奏されます。 バッハは、この大作を生涯にわたり200曲以上作曲しています。 彼は西洋音楽の基礎を構築した作曲家であり、日本の音楽教育では「音楽の父」と称されています。
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C.M.ウェーバー 舞踏への勧誘 アナリーゼ(楽音分析)

ウィンナ・ワルツ(ワルツのタイプの一つで、主として19世紀にウィーンを中心にヨーロッパで好まれたダンス用の音楽や踊り)の雛形となった作品でもあります。 この作品によってウェーバーは「ウィンナ・ワルツの祖」と呼ばれています。 ウィンナ・ワルツの起源ともいえるこの作品は、毎年1月1日にウィーン楽友協会で行なわれるウィーンフィル・ニューイヤーコンサートでも演奏されています。 ウェーバー自身はこの曲を「華麗なロンド」とタイトルを付けていました。 しかし、この作品は、舞踏会を舞台としたドラマ的なストーリーがしばしば語られるため、「舞踏への勧誘」というタイトルの方が良く知られています。 この曲は異なる旋律を挟みながら、同じ旋律を何度も繰り返すロンド形式の曲です。 導入部はmoderato(中くらいの速さ)で、男性が女性を勧誘する場面を表現しています。 左手で主和音のアルペジオと右手がそれに応える形で導入部が終わります。 導入部が終わるとワルツのメインの部分をallegro vivace(やや速く)で演奏しています。 曲が進んでいくと、これと対比を成すかのような優雅なワルツが現れます。 この作品では、クライマックスの後に、これまでに提示したワルツを次々と回帰させる手法が用いられており、その後モデラートのコーダにより静かに曲が終わります。 主題の華やかな演奏が魅力的な作品です。
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G.U.フォーレ シチリアーノ アナリーゼ(楽音分析)

シチリアーノはルネサンス音楽末期から初期バロック音楽に遡る舞曲の一つで、オペラやアリアにも応用されています。 ゆるやかな8分の6拍子か8分の12拍子で作曲され、ためらいがちに揺れ動く曲想と付点リズムが特徴的で、通常は短調をとります。 近代フランスの作曲家フォーレが、チェロとピアノのために作りましたが、むしろフルート用に編曲されたもので親しまれています。 シチリアーノとは「シシリー島風の」という意味ですが、民族舞曲的な色彩をおさえて、どこかしら牧歌的で抒情的仕上がりをみせる秀逸な作品です。 19世紀の間、シチリアーノで有名な曲はほとんど産まれませんでしたが、フォーレによってチェロとピアノのための《シシリエンヌ ト短調》が作曲されました。 これは後にフォーレの弟子のケックランによりオーケストラ用に編曲され、劇の付随音楽として挿入され、いっそう広く知られるようになりました。 物悲しい雰囲気があるために秋や冬をイメージして使われることが多く、現代でもドラマやCM、アニメにも使われています。
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F.F.ショパン 黒鍵のエチュード アナリーゼ(楽音分析)

このコーナーはクラッシック音楽ができた背景や作者について解説します。 この記事を読むと以下の役に立ちます。 ・クラシックについて豆知識を覚えられる ・周りからクラシックについて知っているんだなと思ってもらえる ・音楽を知っているだけでなく、...
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F.F.ショパン エオリアンハープ アナリーゼ(楽音分析)

この曲はショパンのエチュード集の一つで、分散和音に乗って浮かび上がってくるメロディーが印象的な楽曲です。 「羊飼いの少年」『牧童の笛」とも呼ばれていますが、有名なのは「エオリアン・ハープ」という愛称です。 エオリアンハープという愛称は、この曲に感動した作曲家のシューマンが名付けたと言われています。 風をうけてひとりでに鳴る、ギリシャ神話に登場する不思議な竪琴です。 楽曲全体を通じて奏でられる分散和音の音色が、自然に吹く風によって音を出す弦楽器の一種であるエオリアン・ハープを連想させることから名づけられています。 両手で分散和音を弾きながら、その上にメロディーが生まれていくのですが、このエチュードは分散和音のための練習曲という奏法のテクニックを習得するためだけではなく、崇高な音楽性も要求される高度な曲です。 ショパンがパリでピアノ教師として弟子にこの曲を教えた際、「牧童が、近づいてくる暴風雨を避けて洞窟に避難している。遠くで風や雨が吹きずさんでいるが、牧童は静かに笛を取って美しい旋律を吹いている。そういうところを思い浮かべて引いて見なさい。」と教えたそうです。 練習曲には収まらない情緒や芸術性を備えていることで、練習曲集はレッスン用のみでなく、演目にも用いられたと言われています。
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F.F.ショパン 英雄のポロネーズ アナリーゼ(楽音分析)

ポロネーズはポーランドで生まれた民族舞曲の名前で、古くからヨーロッパで親しまれていました。強い拍から始まる3拍子の勇ましいリズムが特徴です。 ショパンはポロネーズを生涯にわたって作曲し続け、ポロネーズ第6番「英雄」はその中でも有名です。 ポロネーズ第6番は男らしく勇ましい魅力を持つことから「英雄」というニックネームで呼ばれています。 まさにヒーローが登場するような出だし、中間部で左手がオクターブで同じ伴奏型を繰り返すところはピアニストにとってもっとも難しいテクニックが要求され、同時に英雄という名を冠するのにふさわしい作品です。