この記事では株式を買おうか迷っている人、自分の持っている株式についてもっと知りたい人向けの
・有価証券報告書の記載内容
・有価証券報告書の目的
・有価証券報告書の見方
について解説しています。
姉さん、株を買うために企業の事をもっと知りたいんだけど、なんかいい資料ってないの?
そうね、企業について知りたいなら有価証券報告書を見るのがおすすめだわ。
有価証券報告書ってみたことあるけど難しかった印象があるわ。
確かに初めてだととっつきにくいかもしれないわね。
じゃあ今回は有価証券報告書の見方について解説するわ。
有価証券報告書の見方
有価証券報告書は、企業の事業内容や財務状況が記載されています。投資家に対し、投資判断に有用な情報を開示することを目的としています。
東証1部・2部、マザーズ、ジャスダックなど、上場している株式には提出義務があります。
有価証券報告書は第一部と第二部に分かれており、メインとなる企業情報が書かれているのは第一部です。
金融商品取引法によって書き方が決まっているため、どの報告書を見ても同じような記載方法となっています。
知りたい情報がどこにあるか知っておくことで、すぐに見つけ出すことができます。
記載内容は以下の通りです。
第一部各項目 | 内容 |
第1 企業の概況 |
・主要な経営指標の推移 ・沿革 ・事業の内容 ・関係会社の状況 ・従業員の状況 |
第2 事業の状況 |
・業績等の概要 ・生産、受注及び販売の状況 ・経営方針、経営環境及び対処すべき課題等 ・事業等リスク ・経営上の重要な契約等 ・研究開発活動 ・財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 |
第3 設備の状況 |
・設備投資等の概要 ・主要な設備の状況 ・設備の新設、除却等の計画 |
第4 提出会社の状況 |
・株式等の状況 ・自己株式の取得等の状況 ・配当政策 ・株価の推移 ・役員の状況 ・コーポレート・ガバナンスの状況等 |
第5 経理の状況 |
・連結財務諸表等 ・財務諸表等 |
第6 提出会社の株式事務の概要 |
- |
第7 提出会社の参考情報 |
・提出会社の親会社等の情報 ・その他の参考情報 |
どこを見ればいいの?
株式を持っている人にとって重要なのは第1部 企業の事業内容、第4部 配当政策、第5部 財務状況です。
企業の事業内容
第1【企業の概況】ー3【事業の内容】を見ると、どのような事業を行っているかが記載されています。
株式を購入する会社がどのように稼いでいるのか知りたいときはここを見ましょう。
配当政策
株式を持っている人の多くが気にしている配当については、
第4部【提出会社の状況】ー3【配当政策】で見ることができます。
こちらには今後出される配当額や、配当について会社がどのように考えているかが書かれています。
配当を持っている株主にとって、この部分が重要でこの部分から今後の配当の見込みを予想し購入や売却をします。
財務状況
企業がどの分野でどのくらい儲けているのか、どれだけの資産があるのかといった情報の大半がここに書かれています。
見ておくべきポイントとしては企業の総収益である売上高です。
売上高は、第5【経理の状況】ー1連結財務諸表等にかかれています。
売上高が去年に比べて増えたどうか、また過去5年分をみて比べることで売り上げがどのように推移しているかの経営の状況が読み取れます。
こうした情報は以前に紹介したIRBANKにもまとめて記載されており、そちらで見たほうが過去数年分がまとめられているため、おすすめです。
しかし、一次情報としては有価証券報告書がでるため、早く新鮮な情報が得たい、正確な情報が得たいのであれば有価証券報告書を見るのがおすすめです。
参考記事
他にも見ておくべきポイントが多くありますが、詳細については下記サイトに記載しています。
まとめ
今回は株式を買おうか迷っている人、自分の持っている株式についてもっと知りたい人に向け、有価証券報告書の重要なポイントを解説しました。
ページ数が多いためパソコンで見るときはCtrl+Fボタンでキーワードを入力して調べてみるのがおすすめです。
なるほど、全部見るんじゃなくて重要なとこだけ抑えておけばいいのね。
これだったら私もできそうだわ
そうね、有価証券報告書は他にも就職活動の企業分析の参考にもなるから会社のことを知るためのおすすめの資料よ
企業分析もできるの?姉さんそのやり方も知りたいわ
じゃあ次回は有価証券報告書での企業分析について解説するわ
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