この記事は
・就活で企業分析をしてホワイト企業を見つけたい
・実際その会社どのくらい給与がもらえるのか知りたい
・会社のホームページじゃわからないところをもっと詳しく知りたい
という方に向けて解説しています。
今回は有価証券報告書を使った企業分析の方法を解説するわ。
待ってたわ。
就職の時に役立てたいからぜひ聞きたかったの。
さて有価証券報告書の見方だけど前回と同様に重要な部分だけ見ていけばいいから、全部見る必要はないわ。
私も全部なんて呼んでられないから助かるわ。
有価証券報告書の見方
前回も説明しましたが金融商品取引法によって書き方が決まっているため、どの報告書を見ても同じような記載方法となっているため知りたい情報がどこにあるか知っておくことで、すぐに見つけ出すことができます。
記載内容は以下の通りです。
第一部各項目 | 内容 |
第1 企業の概況 |
・主要な経営指標の推移 ・沿革 ・事業の内容 ・関係会社の状況 ・従業員の状況 |
第2 事業の状況 |
・業績等の概要 ・生産、受注及び販売の状況 ・経営方針、経営環境及び対処すべき課題等 ・事業等リスク ・経営上の重要な契約等 ・研究開発活動 ・財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 |
第3 設備の状況 |
・設備投資等の概要 ・主要な設備の状況 ・設備の新設、除却等の計画 |
第4 提出会社の状況 |
・株式等の状況 ・自己株式の取得等の状況 ・配当政策 ・株価の推移 ・役員の状況 ・コーポレート・ガバナンスの状況等 |
第5 経理の状況 |
・連結財務諸表等 ・財務諸表等 |
第6 提出会社の株式事務の概要 |
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第7 提出会社の参考情報 |
・提出会社の親会社等の情報 ・その他の参考情報 |
どこを見ればいいの?
さて、企業分析で重要となってくるのは、第1部の第1 企業の概況の中に書かれている、企業の事業内容、従業員の状況、企業の概況です。
今回はKDDI株式会社を例に挙げて解説します。
企業の事業内容
まず見るのは事業の内容です。
ここでは会社がどのような事業を行っているか詳細に知ることができます。
会社四季報や企業のホームページにも業務内容が書かれていますが、有価証券報告書は事業内容の全体像が見やすく詳しく書かれているので、ここを見ておくのがおすすめです。
KDDI株式会社の事業内容を見てみましょう。
国内と海外の個人向けの通信サービスである「パーソナル事業」、国内と海外の法人向けの通信サービスである「ビジネス事業」、通信設備の建設及び保守、情報通信技術の研究開発である「その他」の3つの部門に分かれていることが分かります。
よく見かけるのは携帯ショップなどで通信サービスを紹介する店員など個人を対象にしたパーソナル事業ですが、そのほかにもBtoBの事業や研究開発など、普段自分たちが目に触れない仕事があります。
こうした普段目に触れないよう仕事を知ることができます。
就職してからこんな仕事をやるつもりじゃなかったといったミスマッチを防ぐためにもしっかりとここは押さえておきましょう。
興味のある分野があれば、説明会で詳しく聞くこともできますし、面接でもここに行きたいというアピールができます。
従業員の状況
第1企業の概況ー従業員の状況です。
こちらは会社に何人の従業員がいるか、平均給与はどのくらいもらえるのかが書かれています。
それでは見てみましょう。
上側にかかれている連結会社とは会社の子会社や親会社なども含めた全体の状況が書かれています。
そのためKDDIだけの情報を知りたいのであれば、提出会社の状況の欄を見ましょう。
赤枠の部分に平均年間給与や従業員数が書かれています。
従業員数をみるとどの分野に人員が多く割り当てられているかが分かるため、就職したらどこに配属されるか知ることができます。
へぇー社員の平均給与の情報って有価証券報告書に載ってたのね、知らなかったわ。
企業の概況
第1企業の概況ー主要な経営指標等の推移には企業の売上といった企業の経営状況が書かれています。
経営状況は自分の入る会社が倒産しないか、今後収入が増えていくか知るために重要です。
会社の売上や収益が年々増えているのであれば、先行きが明るいことが分かります。
逆に売り上げが右肩下がりなら、今後はさらに厳しくなっていくことが分かるため、事前にそういった企業を避けておくことができます。
売上高の推移、自己資本比率を見ておくと会社の財務状況が分かります。
売上については下の赤枠に記載されています。
このように過去数年分が書かれている企業が多いため、どのように推移しているか分かります。
次に自己資本比率です。自己資本比率は会社が持っている資産の内どれだけが返済不要な資産なのか、負債の割合がどのくらいあるのかを知ることができる指標です。
こちらは一般的に40%以上あれば優良な企業と言われていますが、業種によって割合が変わってきます。
同じ業界の会社を調べてどのくらいが平均なのか調べておきましょう。
赤枠の部分に自己資本比率が書かれています。
他にも経営の重要な指標が多くあります。詳しくは以下の記事で解説しているので参考にしてください。
参考記事
まとめ
今回は有価証券報告書を使った企業分析の方法について解説しました。
企業のホームぺージや四季報以外にも、企業について調べることができます。
全ての上場企業は有価証券報告書を出しているので、探せば必ず見ることができるのでおすすめです。
企業についてしっかり知ることができれば
・ミスマッチを防げる。
・面接の時に企業について真剣に調べていることが伝わる。
といいこと尽くめです。
今後も人気があれば追加で記事を出していくので参考にして下さい。
企業分析って四季報や企業のホームページを見てするものだと思ってたわ
そうね、その方法も正しいのだけど、今回説明した方法で調べればさらに企業の事を知ることができるわ。ぜひ参考にしてね
今回はここまで
それでは
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