アントニン・ドヴォルザーク ユモレスク 第7番 アナリーゼ(楽音分析)
この作品は『8つのユモレスク』の一つです。
『8つのユモレスク』 作品101は、アントニン・ドヴォルザークが1894年の夏に作曲したユモレスク集です。
中でもこの変ト長調 第7曲は、最も有名なピアノ曲の一つに数えられています。
ユモレスクとは軽やかな気分の小曲という意味です。
1894年、ドヴォルザークは家族とボヘミアで夏休みを過ごしました。
この休暇中に、蒐集した素材を用いてピアノのための小品集の作曲に着手し、7月19日にロ長調の小品をスケッチしました。
間もなく、出版を目論んでこの曲集の完成に取り掛かり、1894年8月27日に譜面が出来上がりました。
草案の段階では『新スコットランド舞曲』と呼んでいましたが「ユモレスク」と改められ、楽譜が出版されました。
全部で8曲のなかの第7番が、名ヴァイオリニスト・クライスラーによって、ピアノ伴奏を伴うヴァイオリン独奏に編曲されたことなどもあり、最も有名です。
リラックスした感じで始まる主部の部分と、ボヘミアの哀愁を感じさせる中間部の旋律の対比もすばらしく、
「ドヴォルザークのユモレスク」として単独で演奏されることも多く、クラシックのジャンルも超えて、
広く親しまれている名曲となっています。