J.S.バッハ 無伴奏チェロ組曲 第1番 プレリュード アナリーゼ(楽音分析)

音楽解説

このコーナーはクラッシック音楽ができた背景や作者について解説します。

この記事を読むと以下の役に立ちます。

・クラシックについて豆知識を覚えられる

・周りからクラシックについて知っているんだなと思ってもらえる

・音楽を知っているだけでなく、作品の背景や作者の小話も話すことができ、ほんの少し人生が豊かになる

こういった音楽作品について学ぶことをアナリーゼと呼びます。

 

この記事では作品:無伴奏チェロ組曲 第1番 プレリュードについて解説します。

 

作品の概要

 

無伴奏チェロ組曲 第1番 『プレリュード』 J.S.バッハ 

 
バッハの作った6作品《無伴奏チェロ組曲》のうち、最も有名なのがこの「プレリュード」です。
 

バッハの活躍した時代にはあらゆる楽器が様々な改良を加えられている過程でした。
 

チェロもその一部でした。
 

当時はマイナーな楽器で、代表的な音楽がありませんでした。
 

バッハの作ったプレリュードは、低音と音量を出すチェロの魅力を存分に引き出す作品で、現代でも広く親しまれている音楽です。
 

様々な楽器に編曲されるほか、ドラマや映画、アニメなど様々な作品での引用も非常に多い1曲です。
 

この曲はその音楽性の豊かさから、チェロだけでなく、様々な楽器で演奏され愛される作品です。
 

今日ではチェロの旧約聖書とも言われるこの無伴奏チェロ組曲ですが、バッハの他の作品同様に、その死後は長い間日の目を見ることはありませんでした。
 

この作品に再びスポットライトを当てたのは20世紀を代表するチェロの巨匠、パブロ・カザルスでした。
 

1890年、スペイン、バルセロナの店で当時13歳のカザルスは偶然にこの曲の楽譜を手にします。
 

1904年にはパリで全曲演奏会を開き、1936~39年にはレコーディングをするなど、その価値を再発見し広く世に紹介したことでも有名です。
 

カザルスは生涯をかけて無伴奏チェロ組曲と向き合い続けた音楽家で、彼の存在により、この作品が今日まで名曲として残り続けています。 

 

 

解説付きクラシック動画

動画にもしているのでこちらでもどうぞ

 

音声あり

 

音声なし

 

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C.M.ウェーバー 舞踏への勧誘 アナリーゼ(楽音分析)
ウィンナ・ワルツ(ワルツのタイプの一つで、主として19世紀にウィーンを中心にヨーロッパで好まれたダンス用の音楽や踊り)の雛形となった作品でもあります。 この作品によってウェーバーは「ウィンナ・ワルツの祖」と呼ばれています。 ウィンナ・ワルツの起源ともいえるこの作品は、毎年1月1日にウィーン楽友協会で行なわれるウィーンフィル・ニューイヤーコンサートでも演奏されています。 ウェーバー自身はこの曲を「華麗なロンド」とタイトルを付けていました。 しかし、この作品は、舞踏会を舞台としたドラマ的なストーリーがしばしば語られるため、「舞踏への勧誘」というタイトルの方が良く知られています。 この曲は異なる旋律を挟みながら、同じ旋律を何度も繰り返すロンド形式の曲です。 導入部はmoderato(中くらいの速さ)で、男性が女性を勧誘する場面を表現しています。 左手で主和音のアルペジオと右手がそれに応える形で導入部が終わります。 導入部が終わるとワルツのメインの部分をallegro vivace(やや速く)で演奏しています。 曲が進んでいくと、これと対比を成すかのような優雅なワルツが現れます。 この作品では、クライマックスの後に、これまでに提示したワルツを次々と回帰させる手法が用いられており、その後モデラートのコーダにより静かに曲が終わります。 主題の華やかな演奏が魅力的な作品です。

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